2014年8月21日木曜日

信州安曇野サイクリング~プロローグ~荒れまくり・・・波乱の出発!

2014年 8月15日(金)

この日は唯一仕事で帰着が20時以降になるK原様(女性の初参加メンバー)を除く、全てのメンバーが19時までに集結!

「すみません!買出しに行って渋滞に巻き込まれてました。」

僕が遅刻!?

18時半から最終ミーティングって言っていたのは僕なのに・・・(汗)

お陰で慌てて自転車の積み込み作業を開始し、K原様が使用する予定の留美さんバイクもバラして積み込む。

あと残るはK原様を回収するのみで出発が出来る!

僕は長野へ行く道中でピナイさん(K合様)を回収する事を踏まえて、自転車や人の配分をどうするとか・・・

ちょっと悩みながら荷物を振り分けていたんですね。

おまけに各自転車を積む際に傷が入らないよう、梱包材の準備などもしていて・・・

もちろん車を用意して頂いたH川様やO川様も、よく動いて下さいましたし、A部様やY田君も、こういった行事に初参加ながら、手伝おうと努力して頂きました。

そう、ここまでは何の落ち度も無かったはずなんです・・・




とりあえず出発予定時間は21:00でしたが、少しでも早く出ようと、K原様を自宅付近まで迎えに行き、そこからスタート。

僕の車にA部様が乗って、O川様の車にY田君、H川様の車にK原様と分散しました。

A部様は乗るやいなや、ドアの上にあるハンドルグリップを握ってスタンバイOK!

いやいや・・・(汗)

どうも皆さんは僕の運転する車に乗るっていうのが、富士急ハイランドのアトラクションにでも乗るような意識でいるらしい。

そりゃね、インプレッサやランエボとか、ラリーカーベースの車ばかり乗ってるんで、そういう車に乗っているだけで運転が粗っぽいとか思われる事って多々あるんですけどね・・・

それってものすごく酷~い誤解なんですよ。

確かに若い頃はサーキットを走ったり、命懸けでストリートレースをしたり、無茶な事をしていた経験はありますが、車の乗り方に関しては僕にもプライドがあります。

直接師事を受けた訳ではございませんが、僕のドライビングには師匠がいます!

元F1ドライバーのアラン・プロストとリカルド・パトレーゼ、中嶋悟の3人です。

子供の頃からこの3人のドライビングに影響されてプロレーサーを夢見たところから、どこでどう間違ったのか・・・気が付いたら自転車レースに目覚めていたっていうのが僕なんですね(笑)

今の若い人は知らないだろうけど、故アイルトン・セナの師匠にして最大のライバルと呼ばれたアラン・プロストのドライビングテクニックは神の領域で・・・

F1マシンにオンボードカメラという車載カメラを装着するようになったばかりの時代、まだカメラの精度もままならないこの時代において、プロストのカメラには一切のノイズが入らなかったっていう事がどれほどすごい事か、誰も覚えちゃいないだろうな~。

実際にドライビングの神と呼ばれ、『音速の貴公子』の異名を持ったセナでさえ、カメラは揺れていたんですよ。

しかしプロストがギリギリの走りでファステストラップを叩きだしたとしても、その時の映像に乱れは無かったのです。

そして燃費とタイヤの使い方、どれを取っても無駄の無い走り・・・

F1マシンを道具ではなく、身体の一部として扱う彼のドライビングに憧れ、レーサーを夢見た僕にとって、運転に一切の無駄も許せないっていうのがポリシーなんです。

「速い車はガソリンを食ってナンボ!」とか言う奴が許せない!ハイパワーだからどうとか全くくだらない低俗な話で・・・

燃費が悪いのはペダルワークが粗いからなのか、パワーバンドを外しているからに過ぎなくて、常にパワーバンドを外さない素早いシフトワークとペダルコントロールが出来れば、速い走りでもそれなりに高燃費をキープできるし、車に優しい扱いができるのであります。

僕は常にその信念の下に車を運転しているので、運転が粗いとか思われる事が心外で、実はものすごくコンプレックスなんですね(笑)

だからまあ・・・機会があったらその辺の誤解を解いてやりたいなっていうのが、僕の心の隅にあって・・・

しかしA部様はいつまでもハンドルから手を離さない訳ね。

う~ん!何だかちょっと悲しい~。

シフトチェンジのクラッチを繋ぐ振動も無く、信号で停止する時もヒール&トゥの音こそ他の車よりうるさく感じるものの、一切ストレスになる揺れを出さない運転に徹しているのに何故?

例えば僕の車線変更が急だっていう声もありますが・・・

ウインカーは事前に出しています。

しかも無駄にステアリングを切っていません。あくまで自然体を意識しています。

僕が車線変更する時は意図があって、その先の道で道行く車たちの動きに大きく変化が起こるので、影響を最小限にする為だったり、別のルートへ離脱する為だったり・・・まあそんな感じです。

まあどこでどんな流れになるかを計算して先読みした上での判断だと知っていただければ理解できるかと思います。

例えば自転車で走っている時も、僕は信号が際どい時に行けそうなら加速して渡ってしまいます。

これには少なくとも2つ理由があって、一つは自分の判断力と瞬発力を鈍らさない為であり、もう一つは後方を走る仲間の反応を確認しています。

もちろん無理してまでついて来て欲しくないのですが、やはり周り(道路)の状況を常に把握し、どんな動きにも反応(適応)できるようになってもらいたいっていうのが課題としてあるので、速戦して行動に出しているのです。

ついて来れないって事は車間を詰めた走りが出来ていないとか、先頭に判断を任せっきりで自分はついて行くだけの状態になっているって意味なんですね。

なのでN様2号なんかは、よく僕に「店長!今の行っちゃうんですか?」って突っ込みを入れてくるんですが、彼は常にそのくらい状況を把握しています。その上で僕が行く事も先読みしています。

それでも同じ速度でついて行けない人もいるから、あえて彼はブレーキ役として留まっています。

恐らく僕とN様2号だけであれば、彼は間違いなく離れないように走る努力をする人なんです。

サイクリングは安全第一で行なうべきではございますが、瞬時の判断や瞬発力が研ぎ澄まされていないと、命に関わる状況っていうものが、常に紙一重でついて回ります。

いつその時が来るか判りませんし、来ないかも知れません。

ただその時に備えて、レースに出るとか出ないとかに関わらず、一般のサイクリストもそういった瞬時の判断や危機管理の意識を磨くことは無駄ではないのです。

一瞬のリスクヘッジを間違えれば、いつでも死ぬ(殺す)可能性があるんですから。

乗り物に乗るって事はそういう事なんです。

自己管理に加えて覚悟ってものが必要なんですよ。

この僕の理論にはアンチもいるでしょうが、それはその人の考え方なので、ご自由に考えて頂いて結構です。

ただ僕のこの考え方も決して間違えではないという事だけご理解下さい。

そういう考え方もあるんです。

無理強いはしませんが・・・(笑)

とりあえず僕の今の目標は、チームのメンバーの誰もが先頭をリードできるライダーになってもらう事なんです。

だって未だにローテーションもできないチームなんて、さすがに格好悪くてレースに連れていけないでしょ?

だから決して焦ってはいないので、ノンビリと僕なりにメンバーの成長を待っている感じですね。

ところで・・・

雨が酷くなってきました。

とりあえず名神高速も渋滞ではないものの、車は多くて速度が上りません。

草津PAでご飯を食べていたら、そろそろK合様を尾張一宮PAで拾う時間が迫ってきて・・・

それなのに彦根からの土砂降りは異常なもので、まるで滝の中を走っているような状態!

アホみたいに車間を詰めてくるトラックにイラつきつつも、水たまりでハンドルを取られるくらいの大雨の中で全神経を集中させての安全運転ですよ。

いや~これにはホント参りました。

大垣を過ぎてから雨脚が落ち着いたときの嬉しかった事!

「こりゃ他の車も泣きそうになりながら運転しているだろうな~!」

実際尾張一宮PAについた時には、みんなヘロヘロでした。

そんな疲れた状態で、一緒にいるだけで疲れるあのお方と合流するだなんて・・・

『レジェンドピナイ(K合)』様ですよ!

「うお~!レジェンド~!」ってハイテンションになっているのは、何も知らないY田君だけで・・・

僕なんて声を掛けたら、ヘッドホンで音楽を聴いているからなのか、いきなりピナイ(K合)様に無視されて一気に疲れがドッと出てしまい・・・

「K合さん・・・もう、置いていっていい?」

「えっ!あっ!店長!そんな・・・いきなり待って下さいよ~!」

「いえ、もう結構です!さようなら。」

「いやいや!そんなしょっぱなから意地悪しないで下さいよ~!」

そんな感じで再会(笑)

そしたら今度はPAの支配人らしき人に声を掛けられ・・・

「すみません!あの自転車ってこちらの方の・・・ですか?」

「ああ。そうですけど、もうバラして車に積み込みますのでご安心下さい!」

「そうなんですね。それならいいんですけど、PA内は自転車の乗り入れ禁止ですので・・・」


3分間の沈黙・・・



とりあえず慌てて自転車をバラして積み込む。

そして出発しようとしたら、今度は道路公団のパトロールに呼び止められて・・・

「先ほど自転車で乗り入れたって人とご関係の車でしょうか?」

「はい?確かに自転車は積んでますけど、僕たち神戸から来てますので何の事やら判りません!」

「ああ。そうでしたか?申し訳ございません!」

その後H川様の車が捕まって事情を説明して・・・無事に見逃してもらったという・・・

ちなみに問題のレジェンドは僕の車の後部座席でオブジェと化していたのです。

「あのさぁ~!K合さん・・・連行された方が良かったんじゃない?世界の平和の為に。」

「えっ?店長!なんで僕の扱いがそんなにぞんざいなんですか~?」

「えっ?むしろK合さんは以前住んでいた西宮周辺の方々から、ピナイはThisとかThatの扱いでいいからね!って言われている事をご存知無いのですか?」

「何ですかそれ?」

「そもそも僕は13日までに参加表明を下さいって言ったのに、なんでそれが14日なんですか?」

「いや・・・まあそれには色々と事情(情事)がございまして・・・」

「何ですかそれ?」



5分間の沈黙・・・



「まあなんていうか・・・K合さんが突然参加するなんて言ったから、レンタカーを手配するにもできず、ランエボに3人乗せて・・・なんて事を考えて、荷物の配分とか色々考えていたお陰で、僕は重大な忘れ物をしてしまったんですよ!それについてちょっとは罪の意識を持って頂きたいところですねぇ~!」

「えっ?店長・・・何を忘れはったんですか?」

「ん・・・まあ・・・その・・・自転車乗りとして忘れちゃいけない『あれ』をだねぇ~。」

「あれってなんですか?」

「ん?そこ・・・聞く?」

「ええ・・・何でしょうか?」

「・・・・・・・ットと・・・・・・ズ。」

「えっ?何ですか?」

「だから~!K合さんのお陰でヘルメットとビンディングシューズを忘れたって言ってんだよ!」

「えぇ~っ!そんなものを忘れるなんて事が実際にありえるんですか?」

「それを忘れたからこっちは困ってんだろ~がよ~!」

「それって僕のせいなんですか?」

「ん~。そうしたいけど、それはゴメン・・・言い過ぎた。単なる僕の準備不足ですわ。K原さんにお貸しするヘルメットも一緒に置き忘れてきちゃったもので・・・ただいま自己嫌悪真っ最中です。」

「どうするんですか店長?まさかウェアも忘れたんですか?」

「いや・・・不思議とウェアはあるねんなぁ~これが。」

「じゃあまだ救いですね!」

「それがそうでもないねんなぁ・・・。」

「どうしたんですか?」

「僕の靴・・・つま先に鉛入りの安全ブーツやねん。K合さんやったらサイクリングウェアに安全ブーツとか許せる?」

「別にいいんじゃないですか?」

「あ~っ!今確実に自分の事じゃないからどうでもいいって思ったやろ?」

「いや!そんな事無いですよ。店長・・・いやぁ~!大変ですね~!」

「ん~!全く心にも無いセリフやね。なんか殴りてぇ~!」

この時助手席にはY田君が乗っていたのですが・・・

「なんかK合さんってムカつきますね!」

「そうやろ~?いつもこんなんやねんで!」

「ちょっと待って下さいよ~!」

とまあこんな感じで恵那峡SAまで漫才しながら楽しく走りました。

しかしまあメットとシューズを忘れたという、心のダメージは果てしなく・・・

「こうなったらポタリングと割り切って下はジーパンで走るしかないなぁ~。」

想像しただけでモチベーションガタ落ちです(苦笑)

せっかく出発前にみんなで対K合様対策をミーティングして、栂池と中房温泉でK合様を討ち取る算段をまとめていたのに・・・

「こりゃ負けたな・・・。Y田君あとは任せた!アシストはするから君がK合さんを倒せ!」

「え~っ!そんな重大な使命を僕が任されていいんですか?」

「いい!思い切りやってくれ!」

「うわぁ~!緊張するけど楽しみやな~!」

ホント・・・若いって素晴らしいですね。



それはそうと・・・早朝になって中津川ICを下りて、国道19号線(木曽路)を長野県は塩尻市に向けて走るが、これがまた土砂降り。

前夜の関ヶ原ほどじゃないにせよ、先行き不安になるような天気です。

これはH川様が『道の駅木曽川』で撮影した木曽渓谷です。

ピントはずれていますが、その川の氾濫具合は判るでしょ?

遠く塩尻の上空が晴れているのを見て、今後天候が良い方向へ向う事を祈るばかりでした。

さあ波乱の幕開けを迎えた信州安曇野サイクリング・・・一体どうなる事やら。



続きをお楽しみに!!

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