2013年9月4日水曜日

超高級自転車の修理にドキドキ!

最近高級車の修理や点検が増えてきました。

しかしそんな自転車ほど厄介な修理や、原因の追究にてこずる事が多いもの。

先日お預かりした淡路島一周メンバーのT様のドグマもそのひとつでした。

ペダリング時にトルクをかけるとギシギシと軋むんですよ。

それだけ聞いたら絶対に駆動部分のどこかに原因があるって、すぐにわかる話なんですが・・・

どうしてもBB周りを疑ってしまい、クランクとBBをはずして見たものの、BBの右側のカップが緩んでいた以外は特に問題もなく・・・

とりあえず鉄粉などをクリーニングし、グリスをたっぷり塗ってから装着!

しかし一向に音が消えない(汗)

どこかのブログで、シートピラーとシートチューブの連結部分である、クランプバンド周りに原因がある場合が・・・などとあったので、ピラーを抜いてクリーニングし、砂や誇りを拭き取ってからカーボン用コンパウンドを満遍なく塗って装着!

それでも音が消えない(涙)

ピナレロジャパンさんに問い合わせても、そういうリコールは無いと言われ・・・

もしクレームをあげるとしても購入店からご連絡が欲しいとの事で、あえなく原因追求を断念。

後日聞いた話だと、ホイールのクイックシャフトの締め込みが足りなかったのだとか・・・

そんなに緩かった覚えは無かったのだけど、相当カッチリ締め込まないと駄目なんでしょうね。

結局そんな単純な見落としだったのかと思うと悔しいな~(苦笑)

まあこれでまた僕も経験値がひとつ上がりました!

T様ありがとうございます!!

そして最近またとんでもない自転車が修理で入ってきました。
リアディレーラーを外してみたところですが、ディレーラーハンガーの変形が判りますか?

では判りやすく真後ろからみたらこんな感じです!
ワンピースネタで申し訳ございませんが、ブルックの『ナナメ45度』ってやつですね(汗)

ここまで内側に入ったら変速なんてまともに使えません。

そして100%完璧に直せる保証もございません!!

でも当店で修正すると・・・

どうですか?

ほぼ完璧に真っ直ぐです。

でも僕が納得いくくらい、スムーズなシフトチェンジ(変速)がなかなかできません。

ここからまた試行錯誤しながら、可能な限りスムーズにします。

カンパニョーロのメカってのも曲者ですね。

シマノよりも調整が大雑把な感じで・・・

ところでこの自転車何だと思います?

カンパニョーロ・アテナ11スピードを付けているあたり、相当マニアックな自転車だというくらいは、自転車を噛んでいる人なら気づきますよね?

ジャジャ~ン!

そうです『アレックス・モールトン』です!!

完成車価格100~200万円という至極の一品です。

腕時計で言うところの・・・

ドグマがローレックス・デイトナだとしたら、モールトンはパテックフィリップかショパールといったところ!

えっ?パテックは言いすぎ?(笑)

でもそのくらいレアで高級な自転車なんです。

ミニのくせにロード並みに速く、何よりステンレス製の美しいボディと、見れば見るほど首を傾げたくなる様な不思議な造形美!
サスペンションの構造も独特。
フロントも特殊なサスペンション構造になってます!

まあ神戸でもモールトンのオーナーは少数派です。

っていうか、買いたくても買えません!(笑)

この接合部分で分解することができます。

ワイヤー類も真ん中で着脱可能にできます!

いや~っ!

面白いけどメンテナンスが面倒くさい自転車です(笑)

こちらのオーナーは近々イタリアに行くそうで、現地で安くカンパニョーロ・スーパーレコードのEPS(電動シフト)のフルセットを仕入れようかと模索中らしいです。

そして購入した際はうちで愛車カザティのロードに装着してくれと頼まれました(汗)

EPSのバッテリーをどこに固定しようか?

考えただけで触るのが恐ろしい!(笑)

そりゃあ自転車屋だって緊張する自転車くらいありますよ!!

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