2013年3月26日火曜日

クロスバイクのサスペンションが破断して怪我した件

2010年に某老舗ブランドのクロスバイクが、走行中にフロントサスペンションが左右ともすっぽ抜けて転倒、当時60歳だった男性が首から下が麻痺する大怪我をしたという問題で、ようやく判決が出たそうですが・・・

これは難しい問題ですね。

まず製品が不良品だったのか?

それは違うと思います。しかし構造上メンテナンスの必要性があっても、問題になった商品や同等クラスの自転車を購入されるユーザー層は、極めてスポーツバイクの初心者で、俗に言う『乗り物は壊れるまで乗り潰す』タイプの人が大半。①

普通の人は大抵そうじゃないでしょうか?

もちろん今回の被害者の方がそうだったとは断言できませんが、年齢的にそんな人が比較的多い年齢層でもあります。

例えばポルシェやフェラーリに乗る人が満足なメンテナンスもしないで乗り潰す事なんてあるでしょうか?

確かに自分でメンテナンスのできるようなポルシェオーナーは稀ですが、いくらお金がかかろうともディーラーに任せ、しっかりとメンテナンスをしてますよね?

これは『良い物はいつまでも大切に乗る』タイプの人です。②

名車をいつまでも良い状態で保つ事にプライドをかけています!

そして少し違うのが、僕のように自分で自転車をカスタマイズして乗る人。

僕は自分の車も常に自分の乗りやすいようにカスタマイズしてきました。

インプレッサやランエボなんかに乗っている人は本来、自分の車の改造点とそれによってどう走りが変わったかなど、それが判らないような人はモグリだと言っても過言ではないくらい、メカを把握しているものなのです。

つまり自転車も悪戯にカスタマイズするのではなく、目的と成果があってナンボな訳で、軽量化のために強度を殺す事も、強度を殺して無理のかかる部品を消耗部品とみなして、半年毎に点検や交換に迫られ、レースの度に毎回機材にお金がかかる事も当然承知のことなんです。

これは『乗り物は身体の一部でないと納得ができない』タイプの人です。③

まあ③のタイプの人はまず全体の1割もいない希少な人種だと思います。

普通は良くて②のタイプ。これで全体の2割くらい。

恐らく2人に1人は①のタイプじゃないでしょうか?

それ以外は『飽きるまで乗ったら、すぐ次に乗り換える』タイプと・・・④

『飽きるも何も、すぐに壊してしまう。又は乗りこなせないで諦める。』タイプ⑤

『単に人と同じじゃ嫌』タイプ⑥などが、その他大勢の一例として挙げられる。

どうしてトヨタの車が人気かといえば、「壊れにくい」とか「長持ちする」とかってイメージが強い上に、高級感があって所有欲を満たせるからなんです。

しかし実際にはいくらトヨタ製でも、メンテナンスもまともにやってない車だったら、いつ壊れてもおかしくない訳で、逆に愛情込めてメンテナンスしている車だったら、30万kmでも50万kmでも走れちゃう訳ですよ!

いくらスプリング式の安っぽいサスペンションだったにしても、一応某老舗ブランドの看板をつけて売られている商品ですから、ちゃんとメンテナンスしていれば10年は少なくとも乗れたと思います。

それに車でもそうですが、サスペンションは消耗品ですから、10~15万kmも走った車だったら、大抵オーバーホールするか、新品に交換するものです。

自転車だとしてもそれは同じで、本来5年前後でオーバーホールか交換なんですよ。

それを2002年から8年乗っているんでしょ?

むしろ『長いことよく乗りましたで賞』にノミネートするくらい乗っているんです。

不具合が出てもおかしくありません。

何が言いたいかと申しますと、つまり「自転車なんて1万円以下で買える」とか、「ちょっとでも安い自転車が・・・」なんて言っている人は、8年どころか2~3年でそうなり兼ねないという事。

たとえ廉価モデルであったとしても、一応老舗ブランドの自転車でさえそんな風に壊れる訳ですから・・・。

当店に修理にお越しのお客様でも、安い自転車を買って失敗している方を多く見ます。

キッチリ直して「これであと3年は問題なく乗れるでしょう!」と言ってあげれる時もあれば、「もう買い替えをした方が安全です、これ以上乗り続けることは勧められません!」とハッキリお断りする場合もあります。

まずちょっとでも自分の自転車に違和感を感じたなら、面倒かも知れませんが、是非点検にお越し下さい!!

それがあなたの命に関わるかも知れないのですから。

何事も「単なる自転車やから別にええねん!」で片付けない事を、心よりお願い申し上げます!

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